日中の気温が高いと、駅やデパートなどクーラーの効いた場所に入った時、生き返るような心地になりますね。
ただクーラーの効いた場所でお仕事をされている方は、冷えを感じたりクーラーのせいで乾燥した空気からのど粘膜を傷めたりしていらっしゃいます。
そんな今の気候とは真逆な環境でのお悩みは、現代社会特有と言えますね。
講師の先生や歌を仕事にされている方、風邪で喉を傷めやすい方に長年愛用されている漢方があります。
響声破笛丸(きょうせいはてきがん)と言って、喉を潤し、炎症を鎮め巡りを良くすることで、ガラガラになった声や喉の不快感を改善してくれる処方です。
また、この処方の名前の由来が、笛の音を凌駕(りょうが)するほど、大きく響く美しい声を出せるとされることから、常備薬として常に持っているという方もいます。
声が枯れる原因は、喉の乾燥によるものが大きいですが、冷えによる新陳代謝の低下が原因で、体内の水分バランスが乱れることもあります。
特に、胃腸や下半身に水が偏在すると、水の循環が滞り、のどが乾燥しやすくなります。
クーラーにあたると冷えて足がむくむ方はこのタイプになります。
靴下を履いたり、温かい飲み物を飲むなど冷え対策をしっかり行ってくださいね。
声が枯れている時には、柑橘類、ナス、タケノコ、酢、食塩は、声帯を荒らしてしまう作用があるので避けるのがオススメです。
喉を傷めすぎて痛みがひどい場合や、痰が出ている時など、声がれ以外にも症状を感じる場合は他の処方と組み合わせたりすることもあります。
少し声が変だなと感じたら早めの対処が大切です。
大事な喉、労わってあげてくださいませ。