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繰り返すバルトリン腺炎・膿瘍の特徴と中医学的な対処法

「デリケートゾーンに違和感がある」「片側だけ腫れて痛い」

こうした症状に戸惑いながらも、なかなか人に相談できず悩んでいる方は少なくありません。

中でもバルトリン腺炎は、一度治っても再発を繰り返すことが多く、「その場の治療だけでは不十分」と感じるケースが目立ちます。実はこの疾患は、単なる感染症としてだけでなく、体内のバランスの乱れが深く関わっていると考えられます。

この記事では、バルトリン腺炎について西洋医学的な治療だけでなく、中医学(漢方)的な視点も交えながら、「なぜ繰り返すのか」「どうすれば予防できるのか」を解説します。

バルトリン腺炎とは

バルトリン腺とは、外陰部の左右にある小さな分泌腺で、膣の入口付近(時計でいうと5時と7時方向)に位置しています。ここから分泌される粘液は、外陰部や膣の潤いを保つ重要な役割を担っています。

この腺の出口が何らかの原因で詰まると、分泌液が内部に溜まり「バルトリン腺嚢胞」が形成されます。痛みはほとんどないケースが多いのですが、この嚢胞に大腸菌やブドウ球菌、連鎖球菌といった常在菌が感染すると、一気に炎症が悪化します。赤く腫れ上がり、激しい痛みや発熱を伴う「バルトリン腺炎・膿瘍」へと進行します。

原因菌としては、かつては淋菌やクラミジアといった性感染症が中心でしたが、現在ではブドウ球菌、連鎖球菌、大腸菌など、日常的に存在する常在菌が関与するケースが増えています。

症状は段階によって異なります。

  • 嚢胞の状態:痛みはほぼなく、片側だけが少しふっくらしている程度。
  • 炎症期:軽い痛みや違和感、座る時に気になる程度。
  • 膿瘍期:歩行困難になるほどの激痛、発赤、熱感、発熱。自然に破れて膿が出ることもあるが、非常に強い痛みを伴う。

特に注意したいのは、30〜40代以降の女性や出産経験のある方に発症・再発が多いという点です。これは加齢や出産による骨盤底筋群の変化、ホルモンバランスの変動が関係していると考えられています。

バルトリン腺炎の治療法

西洋医学では、「感染のコントロール」と「膿の排出」が治療の基本となります。軽症の場合は抗生剤の内服で改善することもありますが、膿が溜まっている場合は外科的処置が必要になります。

 軽症例

初期や軽症例では、抗生剤のみで炎症が治まることがあります。

 膿が溜まっている場合

局所麻酔下での穿刺(吸引)や、小さな切開で膿を出す処置を行います。

 繰り返す場合

再発防止のために造袋術(開窓術)という、恒久的な排出口を作る手術が選択されることもあります。

 難治例

重症例や難治例として、バルトリン腺そのものを摘出する「嚢胞摘出術」が行われることもあります。

ただし、これらの処置を行っても再発率は比較的高く、「なぜ詰まりやすい状態になっているのか」という視点が非常に重要になります。なぜなら、切開して膿を出すことは「溜まったものを取り除く」救急処置にはなっても、「なぜ詰まりやすい状態なのか」という体質的な原因にはアプローチできていないからです。

中医学的な対処法

中医学では、バルトリン腺炎・膿瘍を単なる局所感染とは考えません。体全体のバランスが乱れた結果として捉えます。繰り返す人に多い4つの体質パターンは以下の通りです。

 湿熱下注(しつねつげちゅう)

「余分な水分(湿)」と「炎症のもとになる熱」が下半身に滞っている状態です。おりものが多くて黄色っぽい、外陰部の蒸れや不快感、黄色の舌苔などの特徴が見られます。

原因としては脂っこい食事や甘いものの過剰摂取、お酒の飲みすぎが考えられます。対策としては、清熱利湿(熱を冷まし余分な水分を尿として排出する)の漢方薬を用います。

 熱毒熾盛(ねつどくしせい)

体内の熱邪が極限まで高まり、毒素となって充満した状態です。真っ赤に腫れ上がり、触れると熱い、ズキンズキンと脈打つような痛み、発熱といった症状が見られます。

対策としては、清熱解毒という強い消炎作用のある漢方を使用し、膿が溜まっている場合は排膿作用のある漢方を併用します。

 痰瘀互結(たんおごけつ)

炎症が治まったあとも、ポコッとした硬いしこりが消えない、繰り返し同じ場所が腫れるタイプです。古い血流の滞り(瘀血)と、不要な水分や老廃物が固まったもの(痰)が絡み合うことが原因です。

対策としては、活血化瘀(血行促進)+化痰(不要物を溶かす)の漢方薬を用います。

 肝気鬱結(かんきうっけつ)

特に生理前に悪化する、ストレスがかかると違和感が出るという方に多いタイプです。ストレスやホルモンバランスの乱れにより、気の巡りが滞ることが原因です。

特徴としては、張るような痛み、イライラしやすい、胸が苦しい、ため息が多いなどがみられます。気の巡りを整える漢方薬を用います。

改善例

40代女性。数年前から年に2〜3回の頻度でバルトリン腺膿瘍を発症。そのたびに切開排膿を受けていました。「もう切るのも慣れたけど、このまま一生続くのかと思うと憂鬱」と来局されました。

来局時は軽い腫れと違和感があり、「おりものが多い」「足裏が熱い」「仕事のストレス」「生理前のイライラ」などの症状を訴えていました。

中医学的には「湿熱+気滞」と判断し、清熱利湿と理気を組み合わせた漢方薬を使用しました。あわせて、以下の指導を行いました。

  • 甘い物、脂っこい食事の制限
  • 理気や清熱利湿の食事を摂り入れる
  • 休みの過ごし方などストレスケア

その結果、3ヶ月ほどで腫れが出にくくなり、その後1年以上再発は見られていません。単に炎症を抑えるだけでなく、「溜まらない体」に整えることが重要であることがわかります。

まとめ

バルトリン腺炎・バルトリン腺膿瘍は、局所の感染症としての側面だけでなく、体質や生活習慣が深く関わる疾患です。

西洋医学的治療で急性症状をしっかり抑えることは重要ですが、それだけでは再発を防ぎきれないケースも多く見られます。「菌を殺す」だけでなく、「溜まりにくい体に変えていく」ことが重要です。

中医学では、熱をためない、血流を良くする、水分代謝を整えるといった全身的なアプローチを行うことで、再発しにくい状態を目指します。

「何度も繰り返している」「手術をしてもまた腫れる」そうした方こそ、体質から見直すことが大きな改善のきっかけになるかもしれません。気になる症状がある場合は、自分の体質に合ったケアを取り入れていくことが大切です。

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