食後に眠くなる、という相談は意外と多くあります。
気がついたら眠っていたというご相談から、ご飯を食べたら猛烈に眠くなるという話もあります。
皆さん病気であるとか、虚弱体質であるという自覚はありません。
別の病気のご相談ついでに、「実は…」とお話されるケースが大半です。
原因として、
「(食事後に消化吸収のため血液が消化器官に集まることによって)脳の血流が減少し脳の酸素が不足して眠気が訪れる」という説もありますし、「(脳の血流量には変化がなく)大昔から受け継がれてきた生理現象の一つ」という説もあります。
自然に眠くなる、というご相談の中でも、日中、場所や状況を選ばず起きる強い眠気の発作はナルコレプシー*と呼ばれ、睡眠障害専門病院で治療が必要です。
しかし「眠くなる方」の原因が全部、こういった病気ではありません。
大半は、食後眠いなぁ、とか睡眠が足りなくて眠い・・・などの「原因のある眠さ」です。
中国の古典、霊枢・玉版篇には「胃は水穀の海」と述べられており、五臓六腑の栄養はすべて胃に集まり消化され、脾によって送り出されます。
通常は小腸に送り出される食物ですが、何らかの原因でとどまりやすい状態を水滞(すいたい)と呼び、食後に眠くなる原因と考えます。
つまり、眠くなる原因は胃腸虚弱、身体の虚弱、疲労感、睡眠不足といった「虚証」が原因で、それを改善することで眠りも深くなり、不眠傾向も改善されると考えます。
食後に眠くなる症状の根本治療のポイントは「胃腸の働きを改善すること」です。
症状や体質にあわせて、晶三仙などのハーブや漢方薬の服用がお勧めです。
【参照:ナルコレプシー | e-ヘルスネット(厚生労働省)】