西洋医学での診断
大腸は水分や電解質などを吸収し、便を作り体外へ排泄する働きを行っています。この大腸の働きは、自律神経によって調整されているのですが、仕事や家庭でのストレスによって自律神経のバランスを崩すことで、腸の運動や分泌機能が活発になり、下痢や便秘、下痢と便秘を繰り返すなどといった便通異常の症状が現れます。この病気を過敏性大腸炎といいます。
過敏性大腸炎の原因
- ストレスによる自律神経の乱れ
- 食事
- ホルモンバランス
- 不規則な生活習慣
過敏性大腸炎の症状
- 便秘
- 下痢(排便量は少なく回数が頻回になる)
- 便秘と下痢を繰り返す
- 腹部不快感
- 腹部膨満感
- 復鳴
- 頭痛
- 肩こり
過敏性大腸炎の治療
腸自体に何らかの原因となる病気があるわけではないので、患者さん自身にこの病気は危険なものではないことを自覚してもらいます。
ストレスが原因となっている場合は、ストレスの軽減をはかります。カウンセリングを受けたり、必要であれば薬による治療なども行い、規則正しい生活を心がけ、適度な休養をとります。
<食事療法>
- 栄養バランスのとれた食事を摂取する
- ビタミンCや乳酸飲料などを摂るようにする
- 便秘の症状がある場合には、繊維を多く含んだ食物を摂取する
- 下痢の症状がある場合には、繊維を多く含んだものは控える
- 刺激物や冷たいものなどは控える
漢方での診断
- ストレスによる下痢
ストレスを緩和するような漢方をお薦めして対処します。 - 冷えによる下痢
下剤を長期に使うと体が冷えてくることがあり、そういった場合や激しい痛みを伴う下痢をする場合は、お腹を暖める事によって対応します。