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寒い冬は絶好の養生の期間

体質改善

2022.01.26

中国の伝統医学では寒い冬は絶好の養生の期間だといわれています。
今回は体と自然とのバランスをとるために必要な冬の養生についてお話しします。

寒い季節に身体の中で何が起こっているのか?

今年の冬はとても寒くなると言われていますが、日本の冬は寒さが厳しく乾燥しやすいのが特徴です。
特に、寒さは体にとって大きなストレスになります。
まず、循環器系に影響を与えます。寒いときは体温を上げなくてはならないので、心臓にかかる負担がほかの季節にくらべて大きくなります。
また、寒さから体を守るために毛細血管が収縮し、血圧も上昇するようになります。そして、脳血管にも影響し脳卒中などの病気が起きやすくなるのです。

冬のような寒い季節には、気(エネルギー)は内に集まります。
寒さから身を守ることのほかに、もうひとつ重要な目的があります。
それは生命力を内に集めて、春や夏に消耗したものを回復し、各機能を修復して、つぎの季節へつなげていく重要な役割があるのです。

漢方の古典「黄帝内経(こうていだいけい)」には、冬は草木が枯れ落ち、穀物は倉(蔵)の中にしまい込まれ、動物は冬籠りするように、すべてが閉塞して陽気(エネルギー)を外に出さない季節なので、冬の3ヵ月のことを閉蔵(へいぞう)と言って、その養生法が次のように述べられています。

「この季節には、気を鎮めてひそやかな気持ちで過ごし、夜は早く寝て、朝は日が出るのを待ってから起き、じかに寒さに当らないように体を温め、過労して汗をかかないようにする。これが冬の季節に調和した養生法である。もし、養生法に逆らって、精神を動揺させたり、寒さに当ったり、過労して汗をかいたりすると、五行による冬に配当する臓器である腎を傷害したり、春になって手足が冷えて萎えてしまう」とされています。



とにかく冬は、寒さから体の陽気を守ることが大切です。かといって逆に暖房などで部屋を暖かくし過ぎると、毛穴が開いてかえって陽気の発散を強めてしまいます。
部屋の温度は少し低めに設定して、皮膚の扉を閉じ、衣服の工夫で体から熱が逃げないようにするのがいいですね。


寒さ(寒邪)は、腎臓・膀胱系に影響を与えます。冷えによって小便が近くなったり、夜間の回数が増えたりします。
漢方では、腎は冬に属し、骨や腰もみな腎に関係があるものと考え、腎の働きが衰える冬には手足、腰、ヒザ、肩などの運動器のトラブルが起こりやすくなってきます。
これらに持病のある方は、梅雨ころと同じようにからだに気を配ってください。

それらを実践することにより健康維持や病気の予防につながり、いのちを養う(養生)ことになります。

冬の食の養生

中医学では冬の食養生のメインは『腎』を補うことになります。
五臓の中の腎は冬に属し腎はパワーダウンに陥りやすいため、常に補給が必要になります。
「天人合一」(自然と人間とは一体する)の観点と腎の特性から、冬だからこそ、人間の成長や発育、老化などを担っている『腎』を養って、一年の活動の源を蓄えるべきだと考えられるわけです。腎には主に三つの働きがあります。「腎陽」「腎陰」「腎気」なんですが、腎を充実させるのにこの三つの側面から食事に気を付けていただきたいです。

  1. 温腎陽(腎の陽を温める)
    腎の陽(腎陽)は全身を温め、一定の体温が保つ働きをしています。
    腎陽が衰えると、冷え、寒がり、低体温、むくみ、生理痛や生理不順、不妊症、性欲低下、腰や膝がだるい、などの症状が見られます。
    腎陽を補う食材:ラム肉、鹿肉、ウナギ、エビ、胡桃、栗、シナモン、ニラなど。
    漢方では、カツジン錠(八味地黄丸)がいいでしょう。

  2. 滋腎陰(腎の陰を潤す)
    腎の陰(腎陰)は体を潤し、一定の滋潤を保つ働きをしています。
    腎陰が不足に陥ると、のどの渇き、ほてり、寝汗、のぼせ、落ちつきのなさ、耳鳴り、めまい、抜け毛や髪の毛につやがなくパサパサになる、などの症状が見られます。
    腎陰の食材:カモ肉、スッポン、ナマコ、卵、牡蠣、貝類、黒ゴマ、蓮根、など
    漢方では、瓊玉膏を毎晩スプーンに1匙、摂られるといいでしょう。

  3. 補腎気(腎の気を益す)
    腎の気(腎精)はスタミナ、水液代謝や呼吸に関わります。
    腎気がパワーダウンすると、スタミナ不足、精神的疲労、不安を感じやすい、頻尿や尿漏れ、夜尿が多い、むくみ、呼吸が浅く、息切れ、不妊症、性欲低下、老化のスピードが早い、など症状が見られます。
    腎気を補う食材:豚骨、ウナギ、シジミ、長いも、山いも、自然薯、黒豆、黒米など。
    漢方の補腎薬はたくさんありますので、ご自分に合った補腎薬はどれなのか、信頼できる専門員に相談されてみてください。

 

養生してもバランスが保てなかった場合は、ご自分の体質に合った漢方薬を試してみてください。体質がわからないなあという方はお電話やオンラインでのご相談もお受けしております。

 

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