文部科学省の調査によると小・中学生の不登校児童生徒数は約35万人で、全児童生徒のうち3.9%が学校に通えていないとされています。
日本においては、12年連続で不登校者数が増加していますが、アメリカでも2018年に15%であった慢性的欠席率が、2023年には26%に増加しており、世界的に増加傾向にあります。
背景にはコロナ禍での生活リズムの変化などがあるとされていますが、店頭で相談を受けているとそれだけではないように感じます。
今回は不登校について、日常生活における気を付けるべきポイントを解説します。不登校は「怠け」ではなく「体のサイン」
不登校は単なる気分や性格の問題ではなく、実際に体調不良を抱えているケースが多く見られます。
不登校というと、どうしても精神科やカウンセリングの領域のように捉えられがちですが、実際にはおよそ4割くらいの子どもが身体的な不調によって学校に通えていないというデータがあります。親御さんや学校の先生たちが考える不登校と、子供たちが感じている不登校とでは差異が生じている場合があります。
周りの大人たちが、心の問題だと決めつけることなく、もしかしたら体の調子が悪いのではないかという考えを持っておくことは、学校に通う手助けのために大切です。
不登校に潜む身体的な原因
文部科学省の情報によると、不登校の生徒が抱える身体的な不調には以下のようなものがあります。
代表的な症状は
- 倦怠感
- 頭痛
- 腹痛、下痢
- 朝起きられない
- 不眠
- 動悸
つまり、「学校に行きたくない」のではなく、こうした症状により「行けない体」になっているケースが多いのです。
不登校を引き起こす3大原因
実際の相談においては、原因は大きく次の3つに集約されます。
スマホの使いすぎによる脳疲労
現代の子供たちは、幼少期からスマホに触れる機会が増え、新型コロナを機にタブレットによる学習が当たり前になりました。スマホを始めとする電子機器の使い過ぎで影響を大きく受けるのが脳の前頭葉と呼ばれる部分です。
前頭葉というのは、判断力や意思決定、意欲、集中力、感情のコントロール、計画性・実行力、コミュニケーション力、我慢する力などに関わります。
スマホによって短時間のうちに次々と刺激(通知・ショート動画・SNS)を受け続けると、脳は短い刺激に慣れ、情報を処理・保存する前頭葉は疲弊します。また、ドーパミンが頻繁に分泌されることで、前頭葉の活動が抑制され発達しづらくなることで、深く考えたり、意思決定を行ったり、我慢するということができなくなってしまいます。
昨今では、大人であってもスマホ認知症や脳疲労といった症状を引き起こすことが危惧されていますが、成長段階の子供であればなおさら影響を受けやすくなります。
他にも寝る前のスマホの利用は、概日リズム(体内時計)に影響を及ぼし、朝起きられない子供の多くが遅くまでスマホを利用しています。
口呼吸による慢性炎症
意外に思われるかもしれませんが、口呼吸も様々な体調不良の原因となり、不登校にも関係しています。
鼻腔には多くのフィルターがあり、除菌や加湿をしながら空気を肺に送り込んでいます。それに対して、口呼吸では汚れた空気が直接喉や肺に入り、免疫細胞が働くことで炎症が生まれやすくなります。これらの炎症が全身、さらには脳に影響し、頭痛やめまい、うつ、思考力や集中力の低下を作っている可能性があります。
腸内環境の乱れ
最近では、脳腸相関といった言葉が注目されるようになったように、腸内環境と脳は切っても切り離せない関係です。
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは腸内で作られ、そのうち2~3%が脳に運ばれて神経伝達物質として働きます。セロトニンなどは腸内細菌の中でも日和見菌によって作られます。
巷で流行している腸活は、善玉菌を摂取することが多いのですが、実はそれではバランスの良い腸内環境にはなりません。理想的な腸内細菌のバランスは、善玉菌・悪玉菌・日和見菌の割合が2:1:7が理想です。
この理想的な腸内環境にするには、脂っこい食事や小麦製品、乳製品は控えめにし、食物繊維を摂る必要があります。特に日和見菌を増やすには昆布やわかめ等の海藻類、きのこ類を少量でいいので摂るのがお勧めです。
漢方的な脳疲労の対処法
不登校といっても原因となる症状は様々です。ここでは、不登校の原因として多いスマホなどの使い過ぎに対する漢方的な対処法を解説します。
漢方では、スマホなどの使い過ぎによって脳に熱が溜まった状態を心火と呼び、顔が赤くなったり、イライラしやすくなります。こうした状態には三黄瀉心湯や黄連解毒湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、牛黄清心元といった漢方を用います。
また、スマホの使い過ぎにより、脳の機能が落ちて集中力がなくなったり焦燥感を感じる場合には、羚羊角という生薬が入った漢方がよく効きます。子供だけでなく、大人であっても脳疲労による集中力の低下などに有効です。
他に不登校の原因となりやすい「起立性調節障害」や「過敏性腸症候群」については、過去の記事を参考になさってください。
生活改善のポイント
体調を整えるための生活改善の鍵は以下の通りです。
- 寝る1時間前のスマホを控える
- スマホ断食日を作る
- 23時までに就寝
- 冷たい飲食を控える
- 鼻呼吸を徹底
- シャワーだけでなく入浴する
スマホの代替として、読書や音楽鑑賞など、目を使わない時間を多く持つことが大切です。
まとめ
不登校は心の問題だけでなく、「身体と脳の問題」が潜んでいる可能性があります。周りの大人たちは、不登校を怠けだと決めつけず、体調不良の可能性を疑い、子供の訴えによく耳を傾けることが大切です。適切に原因を見極めれば、改善するケースは少なくありません。
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