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老化細胞と伝統生薬「蟾酥(せんそ)」

2025.08.25

皆さんは、「老化細胞」という言葉をご存知でしょうか?年齢を重ねたり、ストレスを受けたりすることで変化し、働きが弱くなってしまった細胞のことです。近年、この老化細胞が老化だけでなく様々な疾患に影響することが分かっています。今回は、「蟾酥(せんそ)」という生薬による老化細胞除去作用について解説していきます。

1.老化細胞の影響

老化細胞は、炎症を引き起こす物質(インターロイキン6など)をまき散らすことで、周りの元気な細胞にも悪影響を与えてしまうことが分かっています。

体のあちこちで慢性的な炎症を起こし、臓器の機能低下(例えば、心臓や肝臓の機能不全、肺の線維化など)、さらにはインスリン抵抗性(糖尿病の原因の一つ)、動脈硬化、アルツハイマー病のような神経の病気といった、様々な病気の原因となることが指摘されています。体の中に老化細胞が溜まっていくことは、私たちの体の老化そのものの一因でもあると考えられています。老化細胞を体の中から取り除いたり、老化細胞が引き起こす慢性炎症を和らげたりする方法の開発が、世界中で盛んに進められています。

今回は、新しい可能性が注目されている「蟾酥(せんそ)」という生薬について触れていきます。

2.蟾酥の働き

蟾酥はシナヒキガエル の耳後腺(じこうせん)や皮膚腺から分泌される白色の毒液を集め、乾燥させたものです。主要な有効成分として ブフォジエノライド と呼ばれるステロイド骨格を持つ化合物群を含みます。これにはブファリン 、シノブファギン 、レシブファゲニンなどが知られています。日本薬局方では、ブフォステロイドとして5.8%以上を含むことが規定されています。

中医学では、「解毒」「止痛」「開竅醒神」などの効能があり、以下のような症状に用いられてきました。

  1. 化膿性の腫れ物、のどの痛みや腫れに用いられます。
  2. 歯痛や咽喉の痛み、各種の痛みを和らげる効果があります。
  3. 意識がぼんやりする状態やショック症状などの際に、意識をはっきりさせる目的で用いられます。
  4. 心機能を強める作用があり、心臓疾患の治療にも応用されてきました。

お客様に蟾酥が入った漢方薬をお勧めしたところ、韓国ドラマの「馬医」に登場するそうでよくご存知だったことがありました。このドラマでは蟾酥の殺菌作用に注目して活用していたようです。

3.蟾酥が老化細胞にアプローチする仕組み

蟾酥(せんそ)は、古くから強心作用を持つ生薬として知られてきました。その成分には、心臓の働きを助ける「強心薬」と同じように、細胞の中にある「ナトリウムポンプ」という仕組みを抑える作用があります。

強心薬であるジゴキシンには、近年「老化細胞を取り除く働き(セノリティック作用)」があることが報告されています。そのため、蟾酥にも同じような可能性があるのではないかと注目されているのです。

(1)なぜ老化細胞に効くのか?

ナトリウムポンプは、細胞内外のイオンバランスを保ち、生命活動を支える重要な役割を持っています。

  • ナトリウム(Na⁺)を細胞外へ排出
  • カリウム(K⁺)を細胞内へ取り込み

この仕組みにより、心筋の収縮や神経の伝達がスムーズに行われます。蟾酥やジゴキシンがこのナトリウムポンプを抑えると、細胞内のナトリウムが増加します。その結果、カルシウムが細胞内に蓄積し、心筋の収縮力が高まるのです。

一方で、老化細胞はすでに代謝やエネルギーの調整機能が弱り、リソソーム(細胞の不要物処理機能)やミトコンドリアの働きも低下しています。そこにナトリウムポンプの阻害が加わると、正常な細胞よりも大きなダメージを受け、結果的に自ら死を選ぶ「アポトーシス」へと進みやすくなると考えられています。

(2)研究で明らかになったこと

近年の研究では、蟾酥を含む処方について次のような興味深い結果が報告されています。

  1. 細胞への強い作用:老化を誘導した細胞に対して、より強い細胞死の促進効果が観察されました。
  2. 老化細胞の減少:老化細胞の指標となる「老化関連β-ガラクトシダーゼ」の活性が低下し、老化細胞の数が減少したことを示唆しています。
  3. 炎症性物質の抑制:老化細胞が放出する炎症因子「インターロイキン6(IL-6)」の発現が低下しました。これは老化細胞の減少、または炎症反応の抑制による結果と考えられます。

さらに、蟾酥単独よりも複数の生薬を組み合わせた配合処方の方が、より強い効果が得られたという報告もあります。これは、他の生薬が蟾酥の働きを補い合い、炎症抑制などの相乗効果をもたらしている可能性を示しています。

4.まとめ

老化細胞を取り除く薬(セノリティクス)の研究は世界的に進められていますが、まだ臨床の場で広く使える薬剤は存在していません。現在の候補薬の多くは、正常な細胞にも影響を与えるリスクがあり、安全性の確保が課題となっています。

その点、蟾酥を含む生薬は、長年にわたって一般用医薬品として使われてきた実績があります。蓄積された使用経験や安全性に関する情報は大きな強みといえるでしょう。

日本のように超高齢社会を迎えている国において、いかに健康で長く生きるかは重要な課題です。蟾酥を含む生薬は、その解決策の一つとして期待されています。


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