西洋医学での診断
糖質は、体内でブドウ糖に変化し、腸で吸収され、血糖として細胞に運ばれています。
そして、その血糖が細胞でエネルギー源となるためには、インスリンというホルモンが必要になります。
インスリンは、膵臓のB細胞から分泌され、血糖調節の役割を果たします。
血糖が一定に保たれているのは、血液中の糖の供給と血液からの糖の消失のバランスが取れているからです。
このように、正常に保つために血糖調節機構が働いています。それには、先ほど述べたインスリンが深く関わります。
しかし、体の中で何らかの原因でインスリン不足が生じると、血糖が血液中に溜まってしまい、病気を引き起こしてしまいます。それが糖尿病なのです。
糖尿病の種類
- インスリン依存性糖尿病(IDDM)
- インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)
糖尿病の特徴
- 【インスリン依存性糖尿病】1型糖尿病
急速に発症し、ケトーシスをきたす傾向が強く、インスリン注射を必要とします。 - 【インスリン非依存性糖尿病】2型糖尿病
最も多く見られる糖尿病で、発症年齢は40歳代以降に多く、ケトーシスの傾向は少ないです。
食事療法、運動療法で管理できます。
糖尿病の原因
【インスリン依存性糖尿病】
遺伝、ウイルス感染、自己免疫機序
【インスリン非依存性糖尿病】
過食、肥満、偏った食事の摂取、運動不足、精神的ストレス、頻回の妊娠、出産
糖尿病の症状
多尿、頻尿、喉や口の渇き、過食、全身倦怠感、目がかすむといった症状が見られます。
糖尿病の治療
○食事療法
- 食品交換表に慣れ、食事の質と量を検討し、その量を計算する
- 食事の味付けは薄味にし、砂糖、塩分の量に気をつける
- 動物油を控え、植物油を摂取するようにする
- 野菜、きのこ類、海藻類を十分に摂る
- 食事は時間をかけてゆっくりと食べる
- 肥満傾向にある人は、なるべく標準体重に近づける(週に1回は体重測定を行う)
○薬物療法
インスリン、スルホニル尿素剤、ビグアナイド剤などが用いられます。
これらの薬剤は、食事療法、運動療法で十分なコントロールが得られない場合に対して行います。
漢方での診断
漢方では消渇(しょうかつ)病といい、体の潤いの成分「陰分」を補う事によって対処します。