
「排便のたびに肛門がつらい」
「痔の薬を使っても、なかなか根本改善しない」
そんなお悩みを抱える方は少なくありません。
代表的な痔の漢方薬といえば乙字湯(おつじとう)ですが、乙字湯をベースに、現代人の体質や生活習慣に合わせて改良された漢方薬が剤盛堂薬品の「もへじ」です。
本記事では、乙字湯ともへじについて、詳しく解説していきます。
乙字湯の概要
乙字湯は、門脈のうっ血が原因で起こる痔(いぼ痔・きれ痔)の痛みや腫れを改善する漢方薬です。
門脈というのは、消化器からの血液を集めて肝臓に運ぶ血管のことで、肝臓の機能が低下すると血液が滞る「うっ血」が起こります。
この門脈のうっ血がやがて肛門周囲の静脈にも広がると、さらにうっ血と炎症を引き起こし、いぼ痔やきれ痔の原因となります。
乙字湯は、これらの原因を改善することで痔を治療する漢方薬です。
排便時の痛みや出血、肛門の腫れ感があり、便秘傾向の方向けの処方になります。
乙字湯の原典と『もへじ』の開発経緯
乙字湯の原典は、江戸時代の漢方医である「原 南陽(はらなんよう)」の著書「叢桂亭医事小言(そうけいていいじしょうげん)」です。
後に、同じく江戸時代の漢方医である「浅田宗伯(あさだそうはく)」が処方を変更することでさらに効果を高めたとされています。
江戸時代の武士のために考えられた処方で、乗馬による痔に乙字湯が用いられていたようです。
一方、現代では
- デスクワーク
- 運動不足
- 冷え
- ストレス
- 食生活の乱れ
などにより、単なる熱や瘀血だけでなく、気血の流れが悪くなり、腸の乾燥を伴う痔が増えています。
こうした背景から、乙字湯を基に、胃腸の働きを整え、血流を改善する力を増強するよう調整・改良された処方が「もへじ」です。
もへじの効能効果
もへじの効能効果:脱肛(で痔),裂肛痔(きれ痔),外痔核(いぼ痔),内痔核(はしり痔)
単に症状を抑えるだけでなく、腸の状態や血流の改善を通して、痔ができにくい体質づくりを目指す点が特徴です。
中医学的には、瘀血+軽度の熱+気の滞りがみられるタイプです。
乙字湯ともへじの処方構成
乙字湯の処方構成
- 当帰:血を補い、血流を改善
- 柴胡:気の巡りを整え、うっ血を解消
- 黄芩:炎症・熱を冷ます
- 升麻:下がった気を引き上げる
- 大黄:便通を促し、熱を除く
- 甘草:諸薬を調和し、炎症を取り除く
柴胡と升麻の組み合わせは、気の巡りを整え気を引き上げることで、下半身のうっ血を改善します。
黄芩と甘草で炎症を抑えます。当帰は血を補いながら、腸に潤いを与えることで便通を整えます。
また、大黄には下剤として便通を改善するだけでなく、血流を改善し、熱を取り除く作用があります。
もへじの処方構成
もへじは、乙字湯をベースにより現代人にフィットするように開発された処方です。乙字湯の甘草を取り除いて以下の生薬を加えています。
- 紅花:血流を促進し、停滞した瘀血を取り除く
- 牡丹皮:血中の熱を冷まし、炎症と瘀血を同時に改善
- 桃仁:血の滞りを改善し、腫れや痛みを和らげる
- 黄柏:下焦の湿熱を取り除き、肛門部の炎症や熱感を鎮める
- 陳皮:気の巡りを助け、腸の動きを助ける
- 蒼朮:余分な湿を取り除き、腸の働きを整える
- ルチン:毛細血管を強化し、出血しやすさを改善する
これらの組み合わせにより、もへじは気・血・湿・熱のバランスを同時に整え、痔の改善と再発予防を目指す処方となっています。
乙字湯・もへじが合う人
次のような特徴がある方に向いています。
- 排便時に痛みや出血がある
- 肛門が腫れぼったく、熱感がある
- 便秘気味でいきむことが多い
- 座り仕事が多い
- ストレスが多く、下腹部に不快感がある
便が硬い傾向にあり、ストレスや運動不足で肛門周辺の血流が悪く、同時に炎症が起こっている痔が対象になります。
乙字湯・もへじが合わない人
一方で、以下のような方には注意が必要です。
- 下痢しやすい
- 胃腸が弱く、冷えが強い
- 高齢で体力がかなり低下している
この場合、別の漢方薬を選ぶほうが適していることもあります。
特に下痢しやすい、食が細い、立ち眩み、食後に眠くなる等の特徴が見られる方の脱肛であれば、下剤である大黄が入った乙字湯・もへじは注意が必要です。
このタイプの脱肛は、脾の気を持ち上げる働きの低下が原因であり、脾気を高める漢方薬が必要になります。
改善例
40代女性。
デスクワーク中心で慢性的な便秘があり、数年前から切れ痔を繰り返していました。
市販薬で一時的に改善するものの再発を繰り返し、もへじを服用開始。
服用後2週間ほどで排便時の痛みが軽減し、1か月後には出血もほぼ消失。
便通も整い、「痔の不安が減った」とお話しくださいました。
まとめ
もへじは、乙字湯の考え方を現代向けに活かした痔の漢方薬です。
痔は「局所の問題」と思われがちですが、実際には気、血、腸の状態、体質のバランスが関係しています。
繰り返す痔や、なかなか改善しない症状でお悩みの方は、体質に合った漢方薬を選ぶことが、根本改善への近道となるかもしれません。
購入方法
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