「年々、疲れが抜けにくくなった」
「冷えが強く、体力の衰えを感じる」
「立ちくらみや動悸が増えてきた」
このような不調が続いている場合、単なる気血の不足によるものではなく、腎陽虚(じんようきょ)や腎精不足(じんせいぶそく)が深く関与していることがあります。
腎精・腎陽を補いながら気血を補うことができる参茸補血丸は、医療用漢方にはない特別な働きがあります。
参茸補血丸の概要
参茸補血丸は、『清太医院配方』に記載された『人参鹿茸丸』という方剤を元に作られています。
名前から血を増やすという印象を受けやすい処方ですが、実際には『腎精・気血』を同時に補う処方であり、単に血を増やすのではなく、血やエネルギーを作り出す土台そのものを立て直すことを目的としています。
中医学でいう「腎」とは、
- 成長
- 発育
- 老化
を主る体の根本を支える臓腑です。
「腎」にはさらに
- 体を温める「腎陽」
- 生命力を貯蔵する「腎精」
といった機能が含まれています。
腎陽が弱ると体を温める力が低下し、腎精が不足するとエネルギーや血を生み出す力そのものが衰えます。
その結果として、気血が十分に作れなくなり、慢性的な気血両虚の状態に陥っていくのです。
参茸補血丸は、
- 腎陽を温め、生命力を引き上げる
- 腎精を補い、気血を生み出す源を強化する
- そのうえで気血をしっかり補う
という「腎を中心に据えた補腎薬」です。
特に、
- 加齢による体力低下
- 病後・術後・出産後の回復遅延
- 冷えを伴う慢性的な虚弱
- 「何をしても元気が戻らない」状態
- 妊活で基礎体温が低い方
こうしたケースでは、気血だけを補う処方では追いつかず、腎から立て直す参茸補血丸が有効です。
効能・効果
参茸補血丸の効能・効果は以下の通りです。
次の場合の滋養強壮:虚弱体質、肉体疲労、病後の体力低下、胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え症
効能・効果を中医学的に解説すると、対象となるのは体質のベースが虚寒証(弱っていて冷えやすいタイプ)である方の虚弱体質や体力低下などになります。虚寒証になる原因は「生まれつき」、「過度な労働・病気・肉体疲労による虚弱」「加齢」などが考えられます。
処方構成とその役割
参茸補血丸には、腎を温める働きを持つ生薬が4種類、血を増やす生薬が3種類、エネルギーを補う生薬が2種類含まれています。
主薬は、腎陽を補う代表的な生薬である「鹿茸」と、腎を含めた五臓を全て補うことから大補元気の働きがあるとされる「人参」です。
「景岳全書」という書物によると、腎陽を補うには、「鹿茸」に「人参」を加えることで早く効果を出すことができるとされています。「人参」は単独で腎を強くするというよりは、補腎の働きを持った生薬と合わせることで、より腎に作用するようになるのです。
巴戟天(はげきてん)は特に腎陽を温めますが、脾を温めることで消化器を助け、血の生成を促します。
黄耆は人参と組み合わされることで、消化吸収能力を活性化させ、血の生産を促します。
牛膝は、人参と鹿茸が陽気を持ち上げる性質があるのに対して、降ろす働きによって相殺するため、のぼせが出ないようにします。また、牛膝で降ろし過ぎることがないよう杜仲の固摂作用によって留めます。
腎精・腎陽、気血を補うだけでなく、補った陽気を降ろす働きがあることで、冷えのぼせがある方でも服用することができます。
参茸補血丸が合う人
参茸補血丸は、腎(生命力)・血(栄養)・気(エネルギー)を同時に補う処方です。
以下のうち、複数に当てはまる方ほど適応が高いと考えられます。
(1) 腎虚(腎陽虚・腎精不足)があるタイプ
腎は「体の根本」を支える臓腑です。
腎が弱ると、回復力や持久力が低下し、年齢以上の衰えを感じやすくなります。
- 年々、体力の低下を感じる
- 疲れが抜けず、回復に時間がかかる
- 冷えが強く、特に腰回りや下半身が冷たい
- 足腰がだるい、力が入りにくい
- 朝がつらく、動き出すまで時間がかかる
- 病後・術後・出産後の回復が遅い
- 白髪・抜け毛・耳鳴り・物忘れが気になる
「体の冷え」や「年齢のせい」と感じやすいタイプ。
こうした不調は、腎精・腎陽を補う参茸補血丸が特に合いやすい特徴です。
(2)血の不足タイプ
血は、体を滋養し、心と体を安定させる働きを担います。
血が不足すると、栄養が全身に行き届かなくなります。
- 顔色が白い、血色がない
- めまい、立ちくらみがある
- 動悸が出やすい
- 目が疲れやすい、乾きやすい
- 爪が割れやすい、髪にツヤがない
- 月経量が少ない、周期が短い
- 寝つきが悪い、眠りが浅い
- イライラしやすい
- 気分が落ち込む
「心身の栄養が不足している」タイプ
血が不足すると顔色が白くなりますが、特に目や唇、爪など化粧する所によく表れます。
(3)気の不足タイプ
気は、体を動かし、血を巡らせるエネルギーです。
気が不足すると、何をするにも力が入らなくなります。
- 少し動くと疲れる
- 気力がわかない
- 息切れしやすい
- 食後に強く眠くなる
- 風邪をひきやすい
- 胃腸が弱く、食後にだるくなる
「エネルギー切れ」を起こしやすいタイプ
人参などの補気薬だけでこうした不調が改善しない場合、腎を補う参茸補血丸によって改善することがあります。
5.参茸補血丸が合わない人の特徴
一方で、以下のタイプには注意が必要です。
- のぼせやすい
- 顔が赤く、熱感が強い
- 炎症、感染症の急性期
- 胃腸が極端に弱く、重たい補薬で不調が出やすい
参茸補血丸は補う力が強い分、実熱・湿熱タイプには不向きです。
体質に合わない場合は、量や処方の見直しが必要になります。
6.改善例
(1)体のだるさ
40代女性。頭痛や吐き気があり、体が重だるくやる気が出ない。朝、体を起こすのが特に辛い。
以前に甲状腺機能低下症と診断された時の体調に近い。
初診:雨が続いていた時期であり、吐き気や重だるさといった湿の不調があったため、芳香化濁の漢方を処方。
二診:吐き気は治まったが、体の重だるさは取れず。腎精不足による甲状腺機能低下症と考えて、参茸補血丸を処方。
三診:2週間経った頃から体の重だるさが取れ、寝起きも楽になった。
その後も参茸補血丸を継続していただくことで、体調良く過ごされています。
(2)腰の違和感
40代女性。生理前に腰が抜けるような違和感を感じるようになった。介護職で腰に負担がかかる仕事をしている。腰回りや足が冷える。疲れやすく、頭痛や立ち眩みがある。締め付けられるような生理痛があり、経血に塊がある。
初診:腎陽虚、気血の不足、血流の悪さがあると判断し、参茸補血丸と丹参製剤を処方。
二診:3週間後、体が冷えにくくなり、生理前の腰の違和感が消失。生理痛をほぼ感じなくなった。
三診:寒くなってきたが、以前より冷えを感じなくなった。立ちくらみもなくなり、腰の調子も相変わらず良い。
まとめ
参茸補血丸が特に向いているのは
- 虚をベースに、気虚・血虚を併せ持つ方
- 補気薬・補血薬だけでは改善が頭打ちになっている方
- 「一時的に良くなっても、すぐ戻る」不調を繰り返している方
このような場合、腎から立て直す参茸補血丸の真価が発揮されやすくなります。
- 気、血、精を同時に補う
- 慢性的な虚弱体質を底上げする
- 一時的な対症療法ではなく体質改善を目指す
という点で、非常に価値の高い漢方薬です。
気や血を補う漢方薬を使っても改善しない場合、参茸補血丸をご検討ください。
ネットで購入できない商品ですので、気になる方は店頭やお電話にてお問い合わせください。
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