西洋医学での診断
ばね指とは、指を曲げるときに使われる屈曲腱とその腱を包んでいる靭帯性腱鞘が引っかかるようになることで起こることをいいます。
例えば指を使いすぎることにより、屈曲腱と靭帯性腱鞘がこすれます。するとそこに炎症という状態が発生します。この炎症は腱鞘炎と呼ばれるものですが、それが慢性化した状態をばね指といいます。
ばね指の原因と特徴
指の使いすぎや慢性関節リウマチが原因で、ばね指の好発部位は、良く使う母指、中指、薬指に多く、発生時期は、妊娠時、産後、更年期の女性によく見られ、こうした時期の女性は、ホルモンのバランスが崩れやすくばね指を発症しやすいと考えられています。
ばね指の症状
- 指の付け根に痛みを感じる
- 腫脹
- 指を伸ばしたときにカクッとした感覚と共にはじかれたようにまっすぐなるばね仕掛けのような動き(弾発現象)が見られる
ばね指の治療
- 保存的療法
手の指の使用を少なくし安静にすることで、刺激を少なくします。 - 薬物療法
症状の軽い場合には、ステロイド剤の注射で効果が得られることがあります。 - 理学的療法
急性期が過ぎてから、この治療を行います。(消炎鎮痛を目的としてレーザー、低周波マクロウエーブで治療を行います) - 装具装着
数ヶ月にわたり夜間装具を装着し治療しますが、必ずしも効果が得られるとは限りません。 - 手術療法
上記の治療を行っても症状などが改善しない場合に行います。
漢方での診断
ばね指は、パソコンの使いすぎなどの、指先に負担をかけている状態が長い人がなりやすい症状です。
また、手術を繰り返している方も多く、手術で他の指を治療してもまた別の指がなってしまうという事が、多く見受けられます。
ばね指は、2つのタイプにわかれます。
- 使いすぎ
年齢に関係なく、指を使っている頻度が高く、負担による炎症。食べ物に注意しながら、炎症を改善するようにします。 - 老化
年齢と共に体の組織に柔軟さが欠けてきて、そのために屈曲腱と靭帯性腱鞘がこすれあって起こる。
体を柔軟な組織にするコンドロイチン類、血行を良くし、組織に栄養を届けるものなどを組み合わせます。