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【漢方専門家が解説】睡眠時無呼吸症候群の症状と漢方薬で改善する方法

不眠

2025.04.08

最近、日中の眠気や倦怠感、集中力の低下に悩まされていませんか?

もしかしたら、それは「睡眠時無呼吸症候群」のサインかもしれません。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠の質が著しく低下するため、様々な不調を引き起こし、放置すると生活習慣病のリスクを高める可能性もあります。

今回は、自分では気づかないことも多い睡眠時無呼吸症候群について、原因や対策についてお伝えします。

目次

  • 1.無呼吸症候群とは?
  • 2.西洋医学的な治療法の限界
  • 3.漢方的に睡眠時無呼吸症候群を考える
  • 4.よく使う漢方薬
  • 5.生活養生法
  • 6.睡眠時無呼吸症候群が治った症例
  • 7.まとめ
  • 8.一緒に読まれている記事

1.無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まったり(無呼吸)、浅くなったり(低呼吸)する状態が繰り返される疾患です。主に以下の2種類に分類されます。

  • (1)閉塞性睡眠時無呼吸(OSA):気道が物理的に塞がれるタイプ
  • (2)中枢性睡眠時無呼吸(CSA):脳からの呼吸指令が適切に伝わらないタイプ

特に閉塞性タイプが多く、肥満や顎の形状、舌の位置などが関係していることが多く、鼻炎などによる鼻詰まりも原因となりやすい疾患です。
家族に息が止まっていることを指摘されて気づくことが多いため、一人暮らしで気づく機会が少ない方は、以下のような症状が多くあれば睡眠時無呼吸症候群に注意する必要があります。

  • 日中の眠気や倦怠感
  • 起床時の頭痛
  • インポテンツ(ED)
  • 夜間尿
  • イライラや不安感

2.西洋医学的な治療法の限界

一般的な治療法には、CPAP(持続陽圧呼吸療法)装置の使用やマウスピース、場合によっては手術が行われます。ある程度効果的である一方で、CPAP機器の装着が苦手な方や、根本的な体質改善を望む方も多いのが現状です。
手術の有効率は、国際的な研究では約40~60%と報告されています。ただし、手術が適応となるのは、軽症~中等症で解剖学的要因が明確な症例に限られ、重症例や肥満が主因の場合は効果が低いことに注意が必要です。さらに長期予後には個人差が大きく、加齢により再発することがあります。

3.漢方的に睡眠時無呼吸症候群を考える

中医学では、体の不調を「気・血・津液(水)」のバランスの乱れと捉えますが、睡眠時無呼吸症候群については特に津液(水)と気の問題と考え、以下のような体質の方に症状が出やすいと考えられています。

(1)痰湿(たんしつ)タイプ

体重が重い人に多く、消化吸収できなかった余分な水分や老廃物が気道を塞ぐことが原因になります。

(2)気虚(ききょ)タイプ

エネルギーである気が不足すると、身体を押し動かす推動作用が弱まることで、喉や舌の筋肉を含む気道を支えることができなくなります。

4.よく使う漢方薬

  • (1)半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
    喉のつかえ感やイライラを伴う方に。気の巡りを改善し、喉周辺の緊張を和らげるとともに浮腫みを解消します。
  • (2)六君子湯(りっくんしとう)
    胃腸虚弱で痰が多い方に。脾胃の機能を高め、消化吸収力を上げることで、痰(余分な水分や老廃物)の生成を抑えます。
  • (3)防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
    水太り体質で汗をかきやすい方に。体内の余分な水分を排出します。防己黄耆湯が合う方は色白な方が多いです。
  • (4)半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
    胃の熱を冷まし、みぞおちのつかえを取ることで、上熱下寒(下半身は冷えるのに胸から上に熱がこもる状態)を解消します。

5.生活養生法

根本的に治療するためには、漢方治療と併せて生活習慣の改善が必要です。

(1)食事療法

  • 甘いもの、脂っこいもの、冷たいものの摂り過ぎに注意
  • 就寝前3時間は飲食を控える(どうしても夕食が遅くなる方には消化を促す漢方をお勧めします)

(2)運動療法

  • 軽い有酸素運動で代謝アップ
  • 首周りのストレッチで気道確保
  • 腹式呼吸の練習で呼吸筋を強化

(3)睡眠環境

  • 横向き寝を心がける(舌の落ち込みを防ぐ)
  • 枕の高さを調整(高すぎないように)
  • 冬は寝室の加湿(乾燥による粘膜の腫れを防ぐ)

6.睡眠時無呼吸症候群が治った症例

福岡市在住の40代男性Mさん。パン職人で筋肉質な体型。
逆流性食道炎で酷い時には丸一日食べることができないことを悩んでご来店されました。初めは逆流性食道炎の治療をしていましたが上手くいかず、他にいびきや睡眠時無呼吸症候群にも悩まれているということが分かり、別の漢方に切り替えた所、睡眠時無呼吸症候群だけでなく逆流性食道炎も同時に改善しました。
漢方を変えたその日の夜からいびきがなくなり、朝もすっきり起きれるようになりました。10年以上いびきが酷かったこともあり、いびきをしなくなった夜は奥様が心配になり、息をしているか確認されたほど静かに眠ることができたそうです。

7.まとめ

睡眠時無呼吸症候群は単なる「いびき」の問題ではありません。放置すると生命に関わることもある重大な疾患です。漢方療法は体質から改善することで、根本的な解決を目指します。
快適な睡眠は健康の基本です。皆様がぐっすり眠れる日々を送れますように。

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薬草の森はくすい堂 国際中医専門員 権藤
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参考文献

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020

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