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リウマチの治療法

痛み・痺れ・神経痛

2025.11.04

リウマチは関節に炎症を引き起こし、痛みやこわばりを伴う慢性疾患で、多くの人々の日常生活に影響を与えています。効果の高い薬が登場した現在でも、漢方相談にお越しになる方が多いのが現状です。この記事では、リウマチの基本的な知識から最新の治療法、中医学による対処法を解説します。

リウマチの症状

リウマチ(関節リウマチ:Rheumatoid Arthritis, RA)は自己免疫疾患の一種で、免疫システムが誤って自身の関節を攻撃することで炎症が起こる慢性疾患です。

関節リウマチなどのリウマチ性疾患は、複数の遺伝因子に環境因子が加わることで発症すると考えられています。有病率は0.6~1.0%で、全国で70~120万人の患者がいると報告されています。40~60歳代の女性に多く見られ、近年では高齢になって発症する方が増えています。

主な症状として、関節の腫れや痛み、特に朝にこわばり、複数の関節が痛む、進行すると全身の疲労感や食欲不振などの特徴があります。

関節を包んでいる関節包の内側に「滑膜」という組織があります。その滑膜から関節包を満たす関節液が作られており、潤滑油のような働きをすることで、関節は滑らかに動くことができます。

滑膜で炎症が起こると、関節液が増え、関節に水が溜まる原因となります。すると軟骨や骨を溶かす酵素(MMP-3)が過剰に分泌されることになり、最終的には関節の破壊・変形をきたします。また、痛みだけでなく微熱や全身倦怠感、貧血、体重減少などがみられることもあります。

リウマチの診断方法

リウマチの診断にはいくつかの基準が用いられます。血液検査では、リウマトイド因子(RF)や抗CCP抗体の有無を調べ、炎症の程度を反映するCRP(C反応性蛋白)や赤血球沈降速度(ESR)も重要な指標となります。

画像診断では、関節のレントゲンやMRIが用いられ、関節の破壊の程度や炎症の状態を評価します。特にMRIは、早期リウマチの診断に有用で、診断の確率を高めることが報告されています。

リウマチの進行は、早期発見・早期治療により大きく変わります。適切なタイミングで治療を始めることが重要です。

西洋医学による治療のアプローチ

治療の中心となるのは薬物療法で、特に「メトトレキサート」が第一選択薬として推奨されています。この薬は「7割ほどの方に関節の腫れや痛みを抑える効果があり、3割の方が寛解(ほとんど症状がない状態)に達する」と報告されています。

メトトレキサートは週1回の服用が基本で、日本では吐き気などを抑えるために2~3回に分けて飲むこともあります。服用後には葉酸製剤(フォリアミン®)を翌日または翌々日に服用することで、口内炎や肝機能障害などの副作用を軽減できます。

メトトレキサートが体質的に合わない場合や禁忌に該当する場合は、生物学的製剤(注射薬)やイグラチモド、サラゾスルファピリジンなどが次の選択肢となります。生物学的製剤は効果が高く、腎機能障害や肝機能障害がある患者さんに使用しやすい反面、費用が高額なため、まずはメトトレキサートを使用できるかどうかを丁寧に検討することが推奨されています。

中医学によるタイプ別リウマチ治療法

リウマチは中医学的に痺症(ひしょう)の部類に入り、経絡上の気血の滞りと捉えます。治療にあたっては、体質や症状の特徴を「証(しょう)」というタイプ別に分類し、それに応じた個別の治療を行います。

  • (1)風痺: 痛む場所があちこち移動しやすく、上半身に現れやすいのが特徴。
    例:疎経活血湯
  • (2)湿痺: 痛みが長期化しやすく、治療が難しいタイプ。
    例:防己黄耆湯
  • (3)寒痺: 体を冷やすと悪化する。温めると楽になる。
    例:桂枝加朮附湯、独活寄生湯
  • (4)熱痺: 関節や筋肉が赤く腫れ熱感を持つ。
    例:越婢加朮湯、白虎加人参湯
  • (5)頑痺: 長期化して腎を傷つけ、関節が変形するタイプ。
    例:独活寄生湯、亀板配合商品など

また、リウマチには免疫を調節する作用のある漢方をよく用います。βグルカンを多く含むキノコ類や、蟻に含まれる成分(ギ酸など)も注目されています。こうした漢方を体質に合わせて組み合わせることで、症状の改善が期待できます。

リウマチ患者の日常生活とセルフケア

  • ◎積極的に摂るべき食事:
    オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油、えごま油)や抗酸化物質を多く含む野菜・果物。
  • ◎避けるべき食事:
    精製糖、菓子類、加工食品、ファストフード。
  • ◎ストレス対策:
    ストレスが免疫を乱すため、リラックスや休息を重視。
  • ◎関節を冷やさない:
    冷えで痛みが悪化するため、体を温める工夫を。
  • ◎適度な運動:
    安静にしすぎず、筋肉の衰えを防ぐ軽い運動を行う。

まとめ

西洋薬の効果が高くなったとはいえ、リウマチでお悩みの患者様はたくさんいらっしゃいます。また、リウマチ治療は単に関節の炎症を抑えるだけでなく、患者さんの生活の質(QOL)全体を向上させることを目指しています。西洋医学の治療だけで症状が改善しない時、症状が進行する前に漢方薬を試してみようと思っていただければ幸いです。

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【参考資料】:
・いかに弁証論治するかー菅沼 栄
・病気がみえる vol.11 運動器・整形外科
・公益財団法人日本リウマチ財団リウマチ情報センター「生活の注意」

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